収集と収拾


久しぶりに友人と会う。

数週間前にも一度会っているけど。

家の前で立ち話をし、クルマの部品を外すのに悪戦苦闘、結果を出せず別れる。


数年ぶりにバイクに乗り始め、再び訪れる。

400ccの軽い車体、低いギア比が、昔好きだった原付バイクを思い出させる。
忙しなくシフトチェンジを強要し、高めの回転を維持させる。


1年も残すところ、あと1日の寒い日。

「こんな日にバイクで来る奴は馬鹿だ」と言われる。

「戻った」ことへの歓迎の言葉らしい。


こうして書くうちに、時間はただ流れ、気持ち、感情は移ろう。

半年前の気持ちからは随分と遠くまで来た。ようだ。

あの頃の感情を、再び書き起こし、呼び起こすのが辛く感じ、書きかけのまま押し流されてしまった。


行く宛は無いけれど、留まることはできない。

どこへいくのかもわからない。



モニター越しに流れて行く言葉の群れ。

古くから知るひと、縁あって知るひと。

通じると感じ、迂闊な言葉で傷つけ、誤解し、誤解され。

時折絵を描き、置く。


大きな声の中、ぽつり、ぽつりと、小さな声で、時折紛れるように流れつく言葉。

選び、飾られて、でも飾らない言葉を話すひと。


大きな声で話す弱い言葉。
小さな声で話す、強い言葉。


拾い集めている。


そんな人達の時間を。